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四季が織りなす
静寂の庭園

月照寺の庭園は、四季折々に異なる表情を見せる、趣深い空間です。
歴史ある風景の中で、書院から庭を望みながら過ごす時間は、
訪れる人々に穏やかなひとときをもたらします。
風雅な景観の中には、不昧公ゆかりの庭園や、
長い歴史を物語る石造物が点在し、
訪れるたびに新たな発見があることでしょう。

庭園

書院から望む庭園は、不昧公が修補したものと伝えられ、茶人好みの素朴な趣を湛えています。
庭園の奥には静寂な竹林が広がり、春には鶯のさえずりが響きます。
その他にも、維子(いそ)、青鷺、鶴、三十三才といった鳥たちが四季折々に訪れ、自然の豊かさを感じさせます。

ハス池

六代目藩主の大亀が水を飲みに来たと伝えられる池。
静かにたたずむ水面には、季節ごとに異なる表情が映り込み、訪れる人々を和ませます。

紫陽花

月照寺には多くの紫陽花が植えられ、特に初代藩主・松平直政公の廟所周辺に咲き誇る姿は圧巻です。
中でも萼紫陽花(がくあじさい)は可憐な美しさを持ち、華やかさは控えめながらも、近づいてよく見ると繊細な魅力を湛えています。
梅雨の訪れとともに六月上旬から一斉に咲き始め、約一か月にわたり見る者の心を癒やしてくれる、山陰の風物詩です。

灯籠

境内の各所に点在する灯籠は、月照寺の歴史とともに受け継がれてきました。
8月15日に開かれる万灯会の際には、ろうそくの灯がともされ、幻想的な雰囲気に包まれます。

手水鉢、蹲踞

墓塔の前方横には飛び石が配され、手水鉢(ちょうずばち)や蹲踞(つくばい)が設置されています。
周囲には木斛(もっこく)やしぶきなどが植えられており、茶庭露路の趣が感じられるつくりとなっています。